NISAを始めると決めてから、次の壁がやってきた。
何を買えばいいか、分からなかった。
若い頃に短期トレードで痛い目を見て以来、個別株には慎重になっていた。トレンドを追いかけて損をした経験がある。今回は同じ失敗をしたくなかった。だからこそ、何を選ぶかに時間をかけた。
最初の壁:商品が多すぎる
投資信託を調べると、似たような名前の商品がいくつも出てくる。
全世界株式、米国株式、S&P500、全米株式——何が違うのか、最初はよく分からなかった。名前が違うだけで中身は同じなのか、それとも根本的に別物なのか。
調べれば調べるほど、比較記事が増えていく。AよりBが良い、いやCの方が手数料が安い。情報が多くて、かえって判断できなくなっていった。以前、トレンドを追いかけて失敗したときと同じ感覚になりそうで、立ち止まった。
迷い①:インデックスだけでいいのか
積立インデックス投資の話を読むと、「これだけでいい」という意見が多い。
でも同時に、高配当株の個別銘柄を買って配当金を受け取るという方法も目にした。毎月・毎年、実際にお金が振り込まれてくる。インデックスの積立は数十年後に増える前提だが、高配当株は今も動いている感覚がある。
どちらが正解かは、人によって違うらしかった。老後のための長期資産形成ならインデックス、キャッシュフローを作りたいなら高配当株、という整理がなんとなく見えてきた。
私の場合は、両方やることにした。インデックスで長期の積立をしながら、日本の高配当個別銘柄も少しずつ買っていく。以前のような短期売買ではなく、長期保有を前提にした個別株なら向き合い方が違う、と思った。
迷い②:米国一本か、全世界か
インデックスに絞ってからも、もう一つ迷いがあった。
米国株式(S&P500・全米株式)か、全世界株式か、という選択だ。
米国は過去の実績が圧倒的に強い。成長率を見れば、米国一本の方がリターンが高かった時期が長い。一方、全世界株式は米国以外の先進国や新興国も含まれる。米国が今後も同じように成長し続けるとは限らない、という考え方もある。
どちらが正しいかは、誰にも分からない。
悩んだ末に出した答えは、どちらも買うことだった。S&P500と全世界株式(オールカントリー)をバランスよく積み立てる。米国に集中しすぎず、かつ全世界の中で米国の比重は十分にある。そのくらいの分散感が、自分には合っていると思った。
最終的な判断軸は「手数料」だった
商品選びで最後に残った基準は、手数料(信託報酬)だった。
どの商品を選ぶかで迷ったとき、内容が似ているなら手数料が安い方を選ぶ、というルールを自分の中で決めた。長期で積み立てるほど、手数料の差が積み重なる。0.1%の違いが、20年後には大きな差になる。
今持っている投資信託はこの三本だ。
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
どれも信託報酬が低い水準のものを選んだ。難しい理屈より、このシンプルな基準が一番続けやすかった。
完璧な答えより、続けられる選択を
投資信託の選び方に、絶対の正解はない。
どの記事を読んでも、最後は「自分で判断してください」で終わる。それは無責任ではなく、本当にそうだからだと今は思っている。
以前の自分は、情報を追いかけながらトレンドに乗ろうとしていた。よく分からないまま動いて、損をした。今は違う基準で選んでいる。自分が理解して、納得して買えるかどうか、それだけだ。
どんなに条件が良くても、値下がりしたときに続けられなければ意味がない。自分で考えて選んだものなら、多少の下落でも「そういうものだ」と受け止められる。完璧な商品を探すより、理解して買える商品を選ぶ。それが私の結論だった。
※この記事は個人の実体験をもとにした記録です。投資は自己判断・自己責任でお願いします。

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